2021.09.17 最終更新日: 2026.03.27

多くの方が1度は経験したことがあると言われる肩こり。しかし、肩こりの改善方法が分からず、放置している方もいるのではないでしょうか。
今回は、背中にある肩甲骨に注目して、「肩甲骨はがし」という肩こりを改善するストレッチ方法をご紹介します。
● 肩甲骨まわりの筋肉をほぐすことで血流が改善し、首や肩のこりの緩和が期待できる「肩甲骨はがし」を解説
● セルフチェックを実施して、腕が上がらない場合は無理をせず、整形外科などの医療機関を受診する
● ストレッチや日常の姿勢の見直し、必要に応じてサポーターを活用するのもおすすめ
肩こりに深く関わっているのが「肩甲骨」です。まずは、私たちの体の中で肩甲骨がどこに位置しているのか、どのような役割を担っているのかを確認していきましょう。
肩甲骨は、逆三角形の形をした平たい骨です。手のひら程度の大きさで、背中の上の方に左右対称に位置します。肩甲骨は背中に張り付いているように位置していますが、背中側の肋骨にくっついているわけではなく、首や肩などにつながる多くの筋肉につながっています。そのため、背中に浮いたような状態でも一定の位置に保たれています。
肩甲骨は主に6つの方向に動きます。まず上下方向の動きを「挙上」「下制」と呼びます。頭の方へ上がるのが「挙上」、お尻の方に下がるのが「下制」です。また、左右への動きを「内転」「外転」と呼びます。背骨に近づく動きが「内転」、背骨から離れる動きが「外転」です。さらに、肩甲骨には回転運動もあります。右の肩甲骨で考えると時計回りの回転が「下方回旋」、反時計回りの動きが「上方回旋」です。
肩甲骨には、首や肩の動きに関係する多くの筋肉が付着しています。さらに、筋肉や靭帯といった組織を介して腕や鎖骨などと連結しているため、肩の運動に非常に重要な働きをしています。例えば、腕を上げる時は必ず肩甲骨が回旋します。そのため、肩甲骨の動きを止めてしまうと、腕を十分に上げることができません。肩や首のこり、痛みといった症状に、肩甲骨ならびに肩甲骨周辺の筋肉の働きが深く関わっています。
「肩甲骨はがし」とはどのようなものなのでしょうか。肩甲骨と関連した肩や首の症状を踏まえながら、肩甲骨はがしについて解説します。
長時間のデスクワークや車の運転などで同じ姿勢が続いたり運動不足だったりすると、肩や腰のこりなどの痛みにつながります。肩の症状に関しては、肩甲骨が大きく影響しています。肩甲骨周囲の筋肉は肩や首の動きに連動するため、同じ姿勢を続けることで肩甲骨周囲の筋肉の緊張状態が続くと、血流が滞り筋肉がこわばって硬くなります。その結果、肩や首のこり、痛みといった症状につながるのです。また、精神的なストレスも筋肉の緊張を高める要因です。ストレスにより筋肉のこわばりが持続すると血行不良につながります。
肩甲骨周囲の筋肉は色々ありますが、肩揉みなどでほぐせるのは体の表面にある筋肉です。例えば、肩には僧帽筋(そうぼうきん)と呼ばれる筋肉があります。体の表面にある筋肉のため、揉みほぐしやすい部分です。しかし、僧帽筋の奥にある菱形筋(りょうけいきん)や肩甲挙筋(けんこうきょきん)といった筋肉が肩こりに影響している場合は、体の奥に位置するため、揉むだけでは改善しません。
肩甲骨はがしは、肩甲骨をはがすと言うよりは、肩甲骨まわりにある筋肉をほぐし、肩甲骨本来の動きを取り戻すことを目的とするストレッチのことを指します。肩甲骨をさまざまな方向に動かし、直接揉みほぐすのが難しい筋肉の動きを改善することができます。肩甲骨はがしにより期待される効果としては、筋肉の柔軟性向上、血流の改善、それに伴う首・肩こりや猫背の改善、肩の動きの改善などです。
自分の肩甲骨の状態がどうなっているのかをチェックしてみましょう。
1. 壁に背をつけて、まっすぐ立つ
2. 手のひらを下に向けて肘を伸ばした状態で、壁に沿わせるように腕をゆっくり上げる
3. 肩の水平ラインを0度として、そこから腕があがったところまでの角度で、肩甲骨の状態を判定する
60度以上~90度…肩甲骨まわりの筋肉の柔軟性が保たれている
0度~60度未満…肩甲骨まわりの筋肉の動きが少し硬くなっている、肩甲骨まわりの筋肉の動きがガチガチに固まっている
このセルフチェックでは、腕を上げる時に必ず生じる肩甲骨の動きが適切にできているかを確認しています。そのため、腕を上げられる角度で肩甲骨まわりの筋肉の柔軟性が分かります。
セルフチェックを行ってみて、60~90度まで腕が上がった方は肩甲骨まわりの筋肉の柔軟性が保たれていますが、硬くならないように日常生活にストレッチを取り入れましょう。また、0~60度しか腕を上げられなかった方は、筋肉以外にも原因がある可能性があります。専門的な治療の必要性が考えられるため、整形外科など医療機関を受診しましょう。
肩甲骨まわりの筋肉は仕事や家事などで同じ姿勢が続くことで硬くなりやすいため、場所を選ばず気軽にできるストレッチがおすすめです。今回はどこでもできるストレッチ方法を3つご紹介します。
1. 両手を腕の前で組む
2. 背中や首を丸めて手を前方へできるだけ遠くに伸ばす
3. しっかり伸ばした状態で15〜30秒キープ
4. 元の位置まで手や姿勢を戻す
1. 両肘を曲げる
2. 肘を曲げたまま脇を開くように腕を肩より高い位置まで上げる
3. 肩甲骨を背中の真ん中に寄せるように、5秒かけて息を吐きながら、肘を後ろに引く。この時、肘は最初の高さからできるだけ下げないように注意する
4. 肩甲骨を寄せたまま、肘を下げて腕を下ろす
5. 3回を1セットにして、1日2回行う
1. 肘を90度に曲げた状態で腕を肩の高さまで上げて、顔の前で合わせる
2. 腕を上げたままで、肩甲骨を真ん中に寄せるように後ろにゆっくり引く
3. 頭の上で両手の甲がくっ付くように、ゆっくり腕を上げていく
4. ゆっくり腕を下ろして2の状態で止める
5. 1の状態まで戻す
椅子に座った状態でもすることができるストレッチです。時間を決めてストレッチをしたり、仕事の合間にしたりするのもおすすめです。
肩こりに加えて、以下の症状が見られた場合は注意が必要です。
● 階段を上るなど、少し運動をしただけで肩に痛みが出る
● 手のしびれや麻痺がある
● 安静にしているのに肩が痛い
● 日増しに肩の痛みが強まってくる
これらの症状がある場合は、疾患が潜んでいる可能性があります。早めに整形外科などの医療機関を受診しましょう。
肩甲骨まわりの動きを止めてしまう要因の1つとして、猫背や巻き肩による不良姿勢も影響があります。ストレッチを取り入れても日常の姿勢が悪いと本来の肩甲骨の動きが出来ず、ほぐした筋肉が戻ってしまい肩こりにつながります。
長時間のデスクワークやドライブ、立ち仕事など同じ姿勢が続く方は特に無意識に姿勢が崩れてしまうので、姿勢の癖を見直してください。
無意識に姿勢が崩れてしまう方には正しい「姿勢の維持」を手助けしてくれるサポーターを取り入れてみてください。
姿勢が崩れていると、体の不調だけでなく疲れているように見えてしまったり、バストが下がって見えてしまったりするなど、見た目の印象も悪くなってしまいます。
不良姿勢は、首が前に出て背中が丸くなりがちなので、肩だけでなく背中も含めた補助ができるサポーターがおすすめです。
長時間着けても負担になりにくいもの、通気性に優れているものや痛みが発生しにくいものを選ぶこともポイントです。
慣れるまでは装着する時間を調整しながら、徐々に長くするなど、自身のコンディションと相談しながら取り入れてみてください。
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Q:「肩甲骨はがし」は自宅でできますか?
A: 肩甲骨まわりの筋肉をほぐして本来の動きを取り戻すためのストレッチのことです。
特別な器具を使わずに自宅で実践できます。
立ち姿勢や椅子に座った状態でも行えるストレッチがあります。仕事の合間や家事の隙間時間に積極的に取り入れましょう。
Q:「肩甲骨はがし」は効果がありますか?
A: 肩甲骨まわりの筋肉をほぐすことで、肩こりや姿勢の改善に効果が期待できます。
首・肩こりの改善:筋肉の柔軟性が高まり、滞っていた血流が改善されます。
姿勢・猫背の改善:硬くなった筋肉がほぐれ、肩甲骨が本来の動きを取り戻します。
肩の可動域拡大:肩甲骨の回旋がスムーズになり、腕の上げ下げなどの動きが改善します。
肩甲骨周辺の筋肉の影響で肩こりが長引くと、体の症状だけではなく精神的な負担が増え、日常生活に支障が出ることもあります。しかし、頻繁に整骨院などに通ったり、専門的な手法で治療したりすることが難しい場合もあります。そのような場合は、肩甲骨まわりの筋肉をほぐすストレッチを自宅や職場で実践して、肩こりを予防・改善しましょう。
また、どうしても姿勢が無意識に崩れてしまう場合はサポーターを取り入れることもおすすめです。
シグマックス・MEDIAID事務局
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※1:㈱日本能率協会総合研究所調べ。2021~2024年度メーカー出荷額ベース
※2:㈱日本能率協会総合研究所調べ。2020〜2024年度メーカー出荷枚数ベース