どんな時にサポーターが必要?サポーターが不調を対策・予防する仕組みと正しい使い方をご紹介(後編)

関節痛の原因について解説した前編に続き、後編では関節痛にサポーターが用いられる理由や使用するタイミング、使用する際の注意点などをご紹介します。

関節痛にサポーターが用いられる理由  ー 簡単に関節の保護や動きの制限ができる ー

関節の痛みへの対策・予防には以下のような方法があります。
・服薬
・関節注射
・湿布
・ストレッチ
・トレーニング
・マッサージ
・テーピング
・サポーター
など

これらの中で、前編の『関節痛の原因』の中で解説した、「関節は日常的に動きが生じるためストレスを受けやすい」という点に対して、関節を固定し動きを制限ができるのが、テーピングとサポーターです。

テーピングは、怪我の予防・治療に関節を保護して筋力をうまく発揮させる、固定力を自在に調整できるなどのメリットがあります。しかし、テーピングは医者・専門家に巻いてもらうか、自分でやる場合は正しい方法を学んだ上で実施しなければなりません。一方、サポーターは専門知識がなくても、説明書で正しい着け方を確認した上で簡単に装着することができます。
また、テーピングは一度はがすと、また同じように新しいテープで貼り直さなければならず、手間や消耗品のコストがかかります。しかし、サポーターは繰り返し使え、簡単に同じような状態に着け直すことができます。このようにサポーターは、関節痛に対して誰でも気軽に対策・予防ができるのです。

膝・腰のサポーターについて

サポーターにもいろいろな部位に対応するサポーターがありますが、今回は、関節の中でも特に負担のかかる膝と腰のサポーターを例として取り上げます。膝や腰に痛みや違和感がある方は参考にしてください。

膝サポーター

■膝の痛みにサポーターが用いられる理由
膝関節は、脊椎、股関節、足関節と違い、4つの骨と4つの靭帯で構成されており、他の関節と比べると非常に不安定です。膝周囲の筋肉は不安定な関節を支えるために非常な重要な要素です。膝関節に繰り返しストレスがかかると、関節を作る骨の変形や骨の表面を覆う軟骨の変性が起こり、炎症が生じます。特に、膝から下が内側に傾き、いわゆるO脚のような状態になると、関節の内側にかかる負担がさらに強くなり、痛みが悪化する場合があります。このような変形がある場合は、歩く時に体重をかけると、膝が外側へ逃げるような歩き方になってしまい、膝の内側への負担を強めます。このような膝痛がある場合にサポーターを使うと、関節の保護や関節の動きを制限することができます。

また、ランニングやジャンプを必要とするスポーツをしている方は、関節にかかるストレスとは別に、筋肉と骨を連結する組織である「腱」にも大きな力が加わります。「ジャンパー膝」(膝蓋腱の損傷によって起こるスポーツ障害)や「ランナー膝」(膝蓋骨の周囲に痛みを生じるスポーツ障害)にはサポーターが大きな役割を果たします。
ただし、サポーターによる保護や動きの制限による効果は、装着して動いた場合の一時的なもので、痛みの原因を取り除いているわけではありません。依存して装着し続けてしまうと、動作に重要な筋力の低下を招くことにつながります。痛みがある場合は、まず整形外科を受診し、痛みの原因の特定と治療を優先しましょう。

■膝の不調を対策・予防する仕組み
サポーターの一般的な役割・目的としては、関節やその周辺を圧迫する「圧迫機能」、関節の動きを制限して安定させる「安定機能」、サポーターを装着することで熱を保つ「保温機能」が挙げられます。

膝サポーターは関節の動きによってかかるストレスを少なくし、関節を安定させることで膝の不調を予防します。さらに、保温することで治癒を促進する場合もあります。また、膝サポーターを使用することで、スポーツや日常生活での不調を和らげてくれます。

■膝にサポーターを使用するタイミング
☑長い距離を歩くのが辛くなってきた
☑階段の上り下りで膝が笑う
☑膝の力がガクッと抜けそうになることがある
☑ランニングやウォーキングをすると膝が傷んだり、違和感があったりする
☑膝の曲げ伸ばしが多い仕事をしている
☑中腰で膝を曲げていると痛くなる

以上のようなタイミングに当てはまる場合は、サポーターによる対策・予防を考えても良いでしょう。
また上記以外にも、過去に膝の手術を受けたことがある方や変形性膝関節症と診断されたことがある方も、サポーターを使用することで再び膝痛が起こるのを予防できる可能性があります。

腰サポーター

■腰の痛みにサポーターが用いられる理由
腰は、5つの背骨(腰椎)が積み木のように重なっており、それぞれ関節でつながっています。それぞれの関節や周辺の筋肉には、一定の姿勢を保ったり、身体を屈伸や回転させたりすることでストレスが生じます。特に反り腰の姿勢で長時間立っていたり、重いものを何度も抱えたりすると、関節にかかる負担は増えて、関節に炎症が生じます。そのため、正しい姿勢を保持して、関節に負担がかからないようにすることが重要です。正しい姿勢の保持をサポートし、関節や周辺の筋肉にかかる負担を軽減できるのがサポーターです。

腰についても膝と同様に、サポーターを長時間使用するとデメリットが生じますので、サポーターに頼りすぎないようにして、痛みがある場合はまずは整形外科を受診しましょう。

■腰の不調を対策・予防する仕組み
腰サポーターは、腹部を適度に圧迫することで腹圧を高め、腰への負担を軽くする役割があります。また、背中側を固定することで、反り腰のような不良姿勢を予防することも可能です。さらに、腰を安定させるための土台となる「仙腸関節」(腰の下につながる骨盤の骨にある関節)を引き締めて、腰の関節を安定させることを目的としたサポーターもあります。

■腰にサポーターを使用するタイミング
☑重い荷物を持ち上げる仕事をしている
☑中腰になることが多い
☑長い時間立っていると腰に違和感がある
☑1日中デスクワークしている
☑元々腰痛もちで、違和感が出始めた

以上のようなタイミングに当てはまる場合は、サポーターを着用することで対策・予防できる可能性があります。また上記以外にも、過去に腰の手術を行ったことがある方が予防としてサポーターを使用するのも良いでしょう。
ただし、闇雲にサポーターを着けるのではなく、次で紹介する注意点に気を付けるようにしましょう。

なお今回は、腰と膝のサポーターをピックアップしてご紹介しましたが、サポーターを着用する際の注意点に関しては、膝と腰に限定した内容ではありません。

サポーターを着用する際の注意点

■正しく装着する
サポーターを強く締めすぎると、血行不良を生じる可能性があります。さらに、装着方法を誤ってしまうと、正しい動作に支障をきたす恐れがあり、別の部位を痛めることにつながるため注意しましょう。

■長時間使用しない
サポーターを長時間使用すると、筋力を低下させる恐れがあります。そのため、動きの補助として使用して、就寝時や休息時には外しましょう。

おすすめはストレッチとサポーターの組み合わせ

サポーターに依存しすぎないようにするためには、ストレッチやトレーニングとの組み合わせがおすすめです。関節の動きを保ち、関節の保護をするためには、筋肉の柔軟性を保ったり、筋力を向上させたりすることが重要です。
そのため、関節痛を考慮してサポーターをうまく活用しつつ、ストレッチやトレーニングを実施しましょう。

まとめ

関節の痛みは日常の動きを妨げるため、生活の質を大きく低下させる要因にもなります。サポーターはそのような関節痛への対策の1つとして活用することができます。少しでも快適な生活を送るためにも、サポーターの効果や使用方法を正しく理解して活用しましょう。

発信者

シグマックス・MEDIAID事務局

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