足首が痛い原因は?足首の痛みを予防するストレッチ方法

2023.07.31 最終更新日: 2023.12.17

「足首が痛い」と言っても、けがの原因はさまざまです。そのため、正しく原因を把握した上で対処する必要があります。足首のけがの予防に関しても、けがに応じたストレッチ方法を取り入れることが重要です。

今回は、足首の痛みを引き起こすけがや、足首のトラブルを予防するストレッチ方法をご紹介します。日頃からストレッチを取り入れて、けがの予防に努めましょう。

足首(足関節)の構造

足首の関節は、すねの部分(下腿)にある2本の骨、脛骨と腓骨と、その下にある距骨によって構成されています。下腿にある脛骨と腓骨でできたへこみに距骨の出っ張りがはまり込んだ状態で足首の関節を作っているので、「距腿関節(きょたいかんせつ)」とも呼ばれます。ドアの蝶番のような構造になっているため、関節は一方向にしか動きません。

具体的には、つま先を上げる動きである「背屈」と、つま先を下げる動きである「底屈」を行います。足首は距腿関節の他に「距骨下関節(きょこつかかんせつ)」と呼ばれる関節があります。距骨下関節は距骨とその下にある踵骨でできた関節です。距腿関節とは違い、足首を内側や外側にひねる動きに関係しています。足首は2つの関節の動きを組み合わせることで、足首をまわすなど柔軟な動きが可能になっています。

足首の柔らかさのチェック方法


足首の柔らかさは誰でも簡単にチェックできます。立った状態から両足の裏を地面に付けて、ゆっくりしゃがみます。

チェック結果


両足の踵が付いた状態でしゃがめた方は、足首が柔らかい証拠です。しゃがんだ時に踵が浮いてしまう方は足首が硬くて、背屈が十分にできていないことになります。

足首の柔らかさには、下腿の筋肉(ヒラメ筋)と骨盤の柔軟性が関係しています。


足首が硬いと、足関節捻挫やアキレス腱炎、肉離れなどになる可能性があります。

足首が痛い場合に考えられるけが

足首が痛い場合に考えられるけがについて、それぞれの原因や症状を解説します。

足関節捻挫


スポーツ活動中や階段の上り下りなどで足首をひねって体重をかけてしまい、関節にある靱帯などの組織を損傷するけがです。一番多い足首の捻挫は足裏を内側に向かってひねる「内反捻挫(ないはんねんざ)」で、ジャンプの着地時や歩行中の踏み外しなどで起こることが多いです。内反捻挫では足首の外側にある、前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい)や踵腓靱帯(しょうひじんたい)、後距腓靱帯(こうきょひじんたい)が損傷されます。また、ハイヒールを履いている方は足関節の安定性が低下するため内反捻挫を起こしやすい状態と言えます。

足裏を外側にひねって起こる「外反捻挫(がいはんねんざ)」もありますが、内反捻挫と比較すると稀です。内くるぶしにある三角靱帯が損傷部位です。外反捻挫はサッカーやラグビーなどのスポーツで起こりやすいです。例えば、スパイクで足首が地面に固定された状態でタックルされた場合に生じます。損傷した部分の主な症状ははれや痛み、内出血などです。


一度捻挫をすると癖になりやすいので予防をすることが大切です。ただし、捻挫が癖になる原因は足関節の柔軟性や足関節背屈筋力の低下の他に、受傷時に適切な治療が行われなかった場合など、それぞれ違います。原因に合った治療・予防を行いましょう。

足関節果部骨折(あしかんせつかぶこっせつ)


高い位置からの転落や転倒によって足首に強い衝撃が加わると、足関節を構成する骨が折れる場合があります。これを足関節果部骨折と呼びます。足関節の部分にはれや痛み、内出血が見られます。骨折により足関節が変形する、体重をかけられなくなって歩けなくなるなどの症状が現れます。

アキレス腱断裂


スポーツ活動中にアキレス腱が急激に伸ばされて断裂します。アキレス腱はふくらはぎの筋肉と踵(かかと)の骨をつなぐ腱で、ダッシュやジャンプなどの動作で筋肉が急激に収縮した場合に生じることもあります。けがをした時は「誰かに蹴られた」、「ボールが当たったのかと思った」といった衝撃を感じる場合が多いようです。
断裂直後は歩けなかったり、転んだりすることもありますが、しばらくすると歩けるようになる場合もあります。症状としては断裂部の痛みやアキレス腱のへこみが見られます。足首は動かせますが、つま先立ち歩きができなくなります。

アキレス腱炎


アキレス腱炎はランニングやジャンプなどのスポーツで、アキレス腱に繰り返し過度なストレスがかかることで生じます。安静時は痛みがなくても、運動をしている時や歩き始める時に、ふくらはぎから踵にかけて痛みが現れます。また、アキレス腱を押さえると痛みが出たり、はれたりする場合もあります。

肉離れ


スポーツなどで急激に力を入れた時、筋肉を部分的に断裂して痛みが生じるけがを「肉離れ」と言います。ふくらはぎの筋肉である下腿三頭筋に肉離れが生じた場合は、ふくらはぎから足首にかけての痛みが生じます。

距骨骨軟骨損傷(きょこつこつなんこつそんしょう)


捻挫などで足関節に強い衝撃が加わった結果、距骨が上にある腓骨や脛骨に衝突して、距骨の軟骨を損傷してしまうけがです。強い衝撃でなくても、毎日の運動で繰り返しストレスがかかって生じる場合もあります。捻挫が治っても、足首の痛みが長く続くのが特徴です。

変形性足関節症(へんけいせいあしかんせつしょう)


足関節に変形が生じて、痛みや動きの制限といった症状が現れます。原因のはっきりしない場合と、足関節捻挫などの外傷を繰り返すことが原因で変形性足関節症になる場合があります。

足首が痛い場合に病院に行く目安

足首のけがは痛くても動かせたり、日常生活では強い痛みを伴わなかったりする場合もあります。そのため、足首に痛みがあっても我慢できると思って整形外科などの医療機関への受診を見送る方もいるでしょう。しかし、特定の動作では痛みが出なくても、何かしらのけがが潜んでいる可能性もあります。

「捻挫でも歩けるから」と放置すると症状が悪化してしまう恐れがあるので、一日経っても痛みを感じる、歩きにくいなどの場合は、早めに整形外科などの医療機関を受診しましょう。

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足首のトラブルを予防するストレッチ

足首の周辺にある筋肉や関節周辺の組織の柔軟性を高めておけば、けがのリスクが減ります。足首の柔らかさチェックで足首が硬いことが分かった方は、足首のトラブルを予防するストレッチを行いましょう。

足関節捻挫、変形性足関節症を予防するストレッチ


足首の柔軟性を高めて捻挫を予防するストレッチです。

  1. 床やベッドの上で、両足を伸ばして座る
  2. 伸ばしたい方の足のつま先にタオルを引っ掛け、タオルの両端を両手で握る
  3. 持っているタオルを引っ張って、つま先が上に向くようする
  4. ふくらはぎの伸びを感じた状態で30秒キープし、3~5回繰り返す。反対側も同様に行う

アキレス腱断裂、アキレス腱炎、肉離れを予防するストレッチ


アキレス腱が急に引き伸ばされないように、下腿三頭筋の柔軟性を高めるのが大切です。下腿三頭筋は腓腹筋とヒラメ筋に分けられており、それぞれの筋肉をストレッチします。

腓腹筋のストレッチ



  1. 背中をまっすぐ伸ばして立つ。右足を前に出し、左足を後ろに引く
  2. 右足の膝を曲げて、体重を前にかける
  3. 左足の膝は伸ばした状態で、踵は地面に付けておく
  4. 左足のふくらはぎの伸びを感じた状態で30秒キープし、3~5回繰り返す。反対側も同様に行う

ヒラメ筋のストレッチ



  1. 左足を立ててしゃがみ、両手を地面に付ける
  2. ゆっくりと前(左足)に重心を移動させ、左足の踵は地面に付けたままにする
  3. 左足のふくらはぎの伸びを感じた状態で30秒キープし、3~5回繰り返す。反対側も同様に行う

まとめ

足首が痛いと言ってもいろいろなけががあり、それぞれ原因は異なります。痛みが継続している時は症状がさらに悪化する可能性もあるので、整形外科などの医療機関で適切な診断を受けた上で治療を始めることが重要です。また、ストレッチで筋肉や関節の動きを改善すると、けがの予防につながります。空き時間を見つけて、日々のストレッチを継続しましょう。

発信者

シグマックス・MEDIAID事務局

シグマックス社員が仕事の中で得た知識から、知っておくと嬉しい・役立つ情報を、生活者の視点から発信しています。

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※1:㈱日本能率協会総合研究所調べ。2021年度メーカー出荷額ベース
※2:㈱日本能率協会総合研究所調べ。2020~2021年度メーカー出荷枚数ベース

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