2023.07.20 最終更新日: 2026.03.27

「反り腰ってどうしたら改善できるの?」「腰痛が続いているけど反り腰のせい?」。このような疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。腰は少し反った状態が通常ですが、過剰に反っていると腰痛などの体の不調をきたす原因となります。
今回は、反り腰の原因やチェック方法、反り腰を改善するストレッチをご紹介します。反り腰と腰痛が気になる方はぜひ参考にしてください。
● 腰痛を引き起こす原因になる反り腰について解説
● 腹筋の弱まりや筋肉の硬さが主な原因であり、慢性腰痛や坐骨神経痛を招く恐れがある
● 背中や太ももの柔軟性を高めるストレッチやトレーニングを行って、日頃から正しい姿勢を意識することが大切
本来、人間の背骨は首から背中、腰にかけて自然にS字カーブした状態を保っており、この状態を「生理的弯曲」と呼びます。背骨の中でも首の骨を頸椎(けいつい)、背中の部分にあたる骨を胸椎、腰の部分は腰椎と言います。
・頸椎:前弯(前方凸のカーブ)している
・胸椎:後弯している(丸まっている)
・腰椎:前弯(前方凸のカーブ)している
腰は自然に反っていますが、反り腰は通常より強く反っている状態のことを指し、「腰椎前弯が強くなる」とも言います。一方、胸椎が強く丸まった状態が猫背です。また、腰椎は骨盤の傾きと関係し、連動しています。
・腰椎の前弯が強くなる→骨盤 前傾タイプ(反り腰)
・腰椎の前弯が弱くなる→骨盤 後傾タイプ(猫背)
反り腰になると自然な背骨の弯曲や骨盤の傾きが崩れてしまうので、体にさまざまな不調が現れます。
まずは自分が反り腰かどうかをチェックしましょう。壁を背にして普段の姿勢で立ち、そのままの姿勢をキープしながら壁にくっつくように下がります。この時、体のどの部分が壁に付いているかと、付いていない部分の隙間の程度で、以下の4つの姿勢に判定できます。
・腰と壁に手のひら程度の隙間がある、かかとと後頭部が壁に付く…「1.良い姿勢」
・腰と壁の隙間に手が入らない、かかとと後頭部が壁に付かない…「2.猫背」
・腰と壁にげんこつくらいの隙間がある、かかとと後頭部が壁に付かない…「3.反り腰」
・腰と壁の隙間に手が入る、かかとが壁に付かない、後頭部が壁に付かないor意識的に反らすと付く…「4.ストレートネック」
「3.反り腰」は背中が過剰に反っているので腰と壁の隙間が大きくなり、こぶしくらいの隙間が空いている状態です。
「『猫背』の原因は?自宅でできるチェック方法と改善ストレッチをご紹介」の記事へ
「ストレートネック(スマホ首)の改善に!簡単にできるストレッチと予防法をご紹介」の記事へ
反り腰になる原因はさまざまです。ここでは主な原因を解説します。
「重いものを持つ機会が多い」「長時間の立ち仕事をしている」といった場合は、腰の筋肉を継続して使用します。そのため、腰の筋肉が常に緊張した状態になり、反り腰になる可能性があります。
腹筋は腰椎を前方から支えて、過剰な前弯を防ぐ役割を担います。腰椎は腹筋と背筋が前後でバランスよく働くことで、適度な前弯を保っています。そのため、腹筋が弱ってしまうと腰椎の前方からの支えが減って背筋とのバランスが崩れてしまい、腰椎の前弯が強くなります。
股関節の前側には腸腰筋(ちょうようきん)や大腿直筋(だいたいちょっきん)と呼ばれる筋肉があります。これらの筋肉が縮んで硬くなると、骨盤の前傾が強まります。骨盤の前傾が強まると腰椎の前弯も強まり、反り腰になりやすいと言えます。
体重が増加してお腹が出ると重心が前にかかります。そのまま立とうとすると、体が前に倒れてしまうので重心を後ろに戻すことが必要です。その結果、腰を後ろに反らすような姿勢になり、その姿勢を続けることで反り腰を招きやすくなります。
妊娠によりお腹が大きくなる場合も、体重の増加と同じ原理で反り腰を引き起こしやすいと言えます。
ヒールの高い靴を履くとつま先に体重がかかりやすくなります。そのため、重心が前に傾きます。傾いた重心を後ろに戻そうとすることで、反り腰になる可能性があります。
反り腰により生じる体のトラブルについて解説します。
反り腰になると背骨周辺の筋肉が持続して力が入ったり、縮んだりする状態になります。そのため、背中の筋肉や周辺の組織の血流が阻害され、痛みを引き起こす要因になります。姿勢が改善されない状態が続くと、腰痛が慢性化します。また、反った状態は背骨と背骨をつなぐ関節(椎間関節:ついかんかんせつ)にストレスがかかります。このストレスによる椎間関節の痛みにより、腰痛が慢性化するリスクが高まります。
腰部脊柱管狭窄症とは、背骨にある神経の束が通る管(脊柱管)が狭くなり、神経を圧迫することでさまざまな不調をきたす病気です。腰椎の前弯が強くなると、腰にある脊柱管が狭くなります。その結果、腰の神経を圧迫してしまい、足のしびれや痛みが生じます。足の力が入りづらかったり、長い距離を歩けなくなったり(間欠性跛行:かんけつせいはこう)といった症状が現れます。
坐骨神経は腰から伸びてくる神経で、お尻から太ももの裏側を通って膝裏まで続きます。上記のどこかで神経が障害され、お尻や足に痛みが現れることを「坐骨神経痛」と呼びます。坐骨神経痛が生じる病気はさまざまですが、腰部脊柱管狭窄症では腰の部分で神経が障害されるため坐骨神経痛になります。反り腰と関連するのは、腰椎の前弯が強まることで骨盤が前傾してしまう点です。骨盤が前傾すると坐骨神経の上を通る、梨状筋(りじょうきん)も緊張した状態になります。その結果、坐骨神経を圧迫してしまい、坐骨神経痛が生じます。
成長期のスポーツ活動で、腰を繰り返し反らすことで腰椎の後ろ部分に亀裂が生じてしまう怪我です。体の硬さや腹筋などの筋力不足で、反り腰が続くと腰椎へのストレスが強まり、腰椎分離症のリスクが高まります。
反り腰を改善する方法として、自宅で簡単にできるエクササイズを3つご紹介します。
反り腰を改善するために背中をしっかり丸くして背中の筋肉をストレッチしましょう。また、丸くなったり、反ったりを繰り返して、背中の柔軟性も改善させます。
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1. 両手、両膝を床に付けて、四つん這いになる
2. 両手を肩の真下に置く。股関節の真下に両膝を置き、両足を肩幅程度に開く
3. 息を一度吸って、吐くのと同時にゆっくり背中を丸める
4. 息を吸うのと同時にゆっくり背中を反らす
5. 3と4を1回として、10回繰り返す
肘や膝が曲がらないようにして、背骨をゆっくり動かすイメージで行いましょう。
骨盤の前傾とそれに伴う反り腰の原因となる、太ももの前の硬さを改善するストレッチです。

1. 椅子に対して横向きに立つ。背中をまっすぐ伸ばした状態で、浅めに腰をかけて座る
2. 右足を斜め前に出し、左足を斜め後ろに大きく引く
3. 背中を伸ばしたままで、お腹を突き出すように、右足に体重を移す
4. 左太ももの前側が伸ばされているのを感じた状態で20秒キープする。足を入れ替えて、反対側も同じようにストレッチを行う
デスクワークの途中やスマホ・テレビを見ている時の合間などに取り組むのがおすすめです。ストレッチ中は息を止めないようにして、痛みのない気持ち良い程度のところまで伸ばしましょう。
骨盤底筋のトレーニングも行いましょう。腹部の奥にある骨盤底筋などのインナーマッスルの働きも大切です。
1. 椅子に浅く腰掛けて足を肩幅に開く
2. 肛門を締めながら尿を我慢するように力を入れて10秒キープする
3. 30秒リラックスする
4. 2〜3を10回繰り返す
息を吐くタイミングを意識しながら、ストレッチを行いましょう。
反り腰の方は、日常生活で歩き方に注意する必要があります。正しい歩き方をマスターして腰にかかる負担を軽減しましょう。
● 背筋を伸ばして腰を反らないように下腹部に力を入れる
● 肘は楽な角度で、軽く腕を振る
● 前に出す足は伸ばす
反り腰で整形外科などの医療機関を受診する目安は、以下のとおりです。
● 安静にしても、腰の痛みがある
● 夜中に腰の痛みで目が覚める
● 腰痛に加えて、足がしびれる、力が入らない
● 腰痛に加えて、排便や排尿に問題がある
上記の症状がある場合は、腰に関する病気が潜んでいる可能性があるため、早めに整形外科などの医療機関を受診しましょう。
立っている時だけでなく、座っている際にも反り腰になりやすいため注意が必要です。
ストレッチを取り入れても、日常の大半で姿勢が崩れていると、ほぐした筋肉が戻ってしまい正しい姿勢の癖が付きづらくなります。
日頃から本来の正しい姿勢・骨盤の位置を意識して、不調の対策を行いましょう。
無意識に姿勢が崩れてしまうという方は、「正しい姿勢の維持」を手助けしてくれるサポーターを取り入れてみてください。
姿勢が崩れていると、身体の不調だけでなく、全体的に暗い印象に見えてしまう、お腹周りがぽっこりした印象になるなど、見た目の印象も悪くなってしまいます。
【サポーターを選ぶ際のポイント】
長時間着けても邪魔・負担になりにくいように、通気性に優れたものやズレ・かさばりが少ないサポーターがオススメです。
慣れるまでは装着する時間を調整しながら、徐々に長くするなど、自身のコンディションと相談しながら取り入れてみてください。
骨盤・腰まわりの負担を軽減。お腹を引き締め、「美姿勢」にアプローチ。
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Q: 反り腰を治す方法はありますか?
A: 反り腰を改善するには、筋力不足の解消、筋肉の柔軟性向上、日常生活での姿勢改善を並行して行う必要があります。腹筋が弱まると腰椎を支えられなくなるため、筋力のバランスを整えることが重要です。また、ストレッチで筋肉の緊張をほぐすとともに、日頃から正しい骨盤の位置を意識し、必要に応じてサポーターを活用して正しい姿勢を補助することもおすすめです。
Q: 反り腰を改善するストレッチはありますか?
A: 反り腰の原因となる「背中の筋肉」や「太もも前側の筋肉」の柔軟性を高めるストレッチが効果的です。四つん這いで背中を丸めたり反らしたりする運動や、椅子に座った状態で太ももの前を伸ばす運動を継続することで、骨盤の前傾や腰椎の過剰な反りを和らげることができます 。デスクワークの合間やテレビを見ている時間などを利用し、痛みのない範囲で毎日取り組むことが推奨されています。
反り腰は筋力の低下や体重の増加、筋肉が硬くなるといったさまざまな原因で生じます。それゆえ、それぞれの原因に合わせた対応が必要になります。
特に、背中や股関節周辺の筋肉の硬さが原因の場合は、自宅で簡単にできるストレッチを継続することが大切です。また、反り腰をそのままにしておくとさまざまな体のトラブルを引き起こす可能性もあります。姿勢のチェック方法で反り腰に当てはまった方は、今日からストレッチやサポーターを取り入れて正しい姿勢の補助を行うようにしましょう。
シグマックス・MEDIAID事務局
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※1:㈱日本能率協会総合研究所調べ。2021~2024年度メーカー出荷額ベース
※2:㈱日本能率協会総合研究所調べ。2020〜2024年度メーカー出荷枚数ベース